ブラック・クラッケル(第二次大戦モデル)


1941~1945年に製造されたアイアン(鉄製)のジッポーです。通常はブラス製(真鍮)ですが、戦時中は「銃弾」等の需用でブラスが品不足となり、代替品としてアイアンを使用しました。鉄は素材の欠点として「サビ」に弱く、サビ止めとして黒く塗装しました。しかし戦時中の事で、素材の良い鉄も戦時物資として需要が多く、粗悪な鉄素材しか入手出来ませんでした。当時のジッポー社は「民間」への販売を中止して、軍隊への大量注文に対応する為には早く生産する必要があり、強制的に熱風等で「塗装」を乾かし、粗悪な鉄素材でライター・ケースを形成した結果、塗装面に「細かいヒビ」が生じました。黒い塗装のヒビで「ブラック・クラッケル」と呼ばれた様です。またケース素材の硬度の違いで型に負担を架け、だんだんと「船底型」に変化したと云われています。